なぜ映画『国宝』は今こんなに響くのか?〜ストーリーに重なる占星術の象徴と冥王星の影響〜

先日、私も映画『国宝』を観てきました。
3時間の長尺も、世界観に引き込まれてあっという間。
映像も役者も本当に美しく、
舞台の緊張感や心を揺さぶる演技に圧倒されました。

そして鑑賞中、ところどころで星のエネルギーを感じ、
「これは占星術の視点で書いてみたい」と思った次第です。
職業病!笑

まずは超簡単にあらすじをご紹介しますね!


超簡単なあらすじ

『国宝』は、歌舞伎の世界を舞台にした
吉田修一の小説を映画化した大作。

裏社会の出自を持つ立花喜久雄(吉沢亮)と
梨園の正統な血筋に生まれた大垣俊介(横浜流星)、

対照的な二人の青年が歌舞伎の世界で競い合い、
運命を交錯させていく物語です。


登場人物を天体に重ねてみると…

喜久雄=冥王星+天王星
裏社会の出自という冥王星的な極端さを抱えつつ、
血縁も後ろ盾もなく歌舞伎の世界に挑んだ喜久雄。
その姿はまさに「革新の担い手=天王星」でした。

しかし、どんなに才能や革新性があっても
冥王星(血筋という宿命)の前に挫折を味わうことになります。
それでも芸への執念(これも冥王星的)で折れることなく挑み続け、
やがて “冥王星に抗いながら、別の冥王星として完成する” (ミリー的感覚!)
存在になっていきます。

異端(天王星的)であった彼が、
芸そのものを体現する究極の冥王星へと変容していったのです。

俊介=冥王星+土星
俊介にとって血筋は冥王星の宿命でした。
梨園に生まれたことは期待と重圧をもたらし、
挫折しても復帰できる道も与えましたが、
その正統さは土星の枠でもあり、試練を繰り返すことになります。

さらに父と同じ病を抱えたことは、
冥王星の「遺伝」や「宿命」を色濃く示していました。
血筋ゆえのメリットを享受しつつも、
枠を超えた存在=喜久雄(天王星的存在)への
憧れと葛藤が彼を縛り続けていたのだと思います。

二人の関係性は、冥王星(宿命)を軸に、
天王星(革新)と土星(伝統)がせめぎ合う物語
として浮かび上がります。


公開日のチャートに映る星の後押し

映画の公開日は
大切なものを世に送り出すタイミングとして読むことができます。

実際に2025年6月6日(東京12時)のチャートを見てみると──

  • 双子座の太陽と天秤座の月がトライン(オーブ約5°)
    → 作品の核を示す太陽と、観客の感情を示す月が調和。
    物語が自然に心へ入り込み、幅広い層に受け入れられる
    後押しになっているように感じられます。

  • 双子座の木星と牡羊座の金星がセクスタイル(オーブ0°46)
    → 芸術性や美しさを示す金星が、拡大と広がりの木星と調和。
    舞台や演技の魅力が心地よさとなって多くの人に響き渡っていく配置です。

  • 木星と水星がコンジャンクション(オーブ約5°)
    → 言葉や物語を象徴する水星が、木星に拡大されることで力を増す。
    口コミやレビューを通じてストーリーが一気に広まりやすい流れを感じさせます。

  • 木星と牡羊座の土星・海王星コンジャンクションがスクエア(オーブ約2°)
    → 木星が「社会的広がり」を示すのに対して、
    土星と海王星の合は「映画化」という現実と理想のはざまを象徴。
    スクエアはそれらのせめぎ合いを生み、
    作品に独特の緊張感と厚みを与えているように感じられます。

  • 獅子座の火星と双子座の水星がセクスタイル(オーブ0°18)
    →双子座の水星が「言葉や口コミの広がり」を、
    獅子座の火星は「ドラマチックで華やかなエネルギー」を表現。
    この調和によって熱を帯びた演技や言葉が観客の間で語り継がれ、
    口コミや共感の輪が広がっていく後押しになったように思えます。

尚、この日はボイドタイムも外れていました。
偶然かもしれませんが、
まるで作品にふさわしいタイミングが選ばれていたかのように感じました。


今という時代とのシンクロ

公開当初は、双子座木星の影響で口コミや言葉の広がりが後押しされました。
そして木星が蟹座に入った現在もヒットが伸びているのは、


伝統芸能としての歌舞伎を観ているはずなのに、
家族ドラマ身近な人間模様として響いてくる──
そんな風に観客の感情に寄り添う力が働いているからかもしれません。

さらに背景にあるのが、冥王星の水瓶座入りです。
水瓶座の冥王星は「伝統や権威を超えて、新しい秩序や価値観を築く」ことを促します。
『国宝』はまさにその象徴のような物語でした。

  • 正統な血筋を背負う俊介(冥王星的宿命+土星の試練)

  • 裏社会の出自から這い上がった喜久雄(冥王星的宿命+天王星的革新)

二人が同じ舞台に立ち、互いに響き合い、磨き合う存在だったからこそ
芸そのものが「血筋を超えた新しい姿」に生まれ変わった。

血縁を持たない喜久雄が国宝にまで上り詰めるストーリーは、
まさに水瓶座冥王星がもたらす「時代の要請」と響き合っているように思えます。


おわりに

『国宝』は、単なる歌舞伎映画や人間ドラマではなく、
冥王星的な宿命の重さ、天王星的な革新、土星的な伝統を鮮やかに映し出していました。
今という時代の星の流れと重なるからこそ、
ここまで強く観客の心を捉えているのだと感じます。

ぜひこれから観る人は、占星術的な観点もほんの少し取り入れてみてください。
きっとまた違う「国宝」の顔が見えてくるはずです。

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